原木が山や市場から入って来ると、径級を揃えてある程度貯めておきます。
なぜなら、山に育つ木は大きさが均一ではありませんよね。
この径級を分けて貯めることから、均一化された製材品(工業化製品)の第一歩となります。
とはいえ、一本一本の「素材の持つ特徴を最大限に活かす」ということも必要になります。
単純に工業化製品とは言えないのが製材品です。
杉皮を剥いて原木形状を把握しやすくします。
また帯鋸の保護、後処理の容易さ、チップ販売の規格などのためでもあります。
この皮剥ぎ機械はバーカーと言います。
発音を間違わないでくださいね!
こちらが剥いた原木です。
皮を剥きながら、ある程度の原木形状を読み取ってくれます。
例えば、元(木の根っこの方)と末(木の先端の方)で左右に振り分けてくれます。
元と末を分けることだけでも、形状が均一化し製材工程がスムースになります。
問題なのは、剥いた杉皮の処理です。
工場外で処分しようとすると産廃扱いなってしまう場合が多々あり、多額の処理費用が掛かります。
杉皮について詳しくは、また後で説明します。
皮剥ぎされた原木を径級を揃えて工場内に搬入します。
径級を揃えることで、製材歩留や効率が上がります。
この作業車は2.5tまで運べます。フォークリフトではなく、フォークローダーと言います。
何が違うかというと、フォーク(爪)部分が伸び縮みして、フォークリフトより原木が扱いやすいのです。
ようやく製材です。
これは自動送材車付帯鋸盤です。この製材工程を大割と言います。
なぜなら大きく割るから・・・です。
この大割工程は非常に大事です。
その後の製品歩留や品質を大きく左右するからです。
オペレーターが原木形状や良点欠点を瞬時に読み取り、回転させながら最適な木取りにセットし製材します。
今は寸法をデジタルで指示することが出来るので製材もかなり楽になっています。
けれども、この機械より今ではもっと進化した大割機械もあるのです。
つづく。